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脈と本心と。

のみく

 昨日の夜。
 さて寝るかと思い、ベッドに仰向けで寝っ転がりました。


  僕「捺華、おいで」

 捺華「なに?」


  僕「確保ーっ」ぎゅっ

 捺華「やっと靡いてくれた?」


  僕「静かに。俺の心臓の音、聞いて」

 捺華「ふふっ。聞いてあげる……」


 とっ、ととっとっ、とっ、とっとっ、とっととっ、ととっ、とっとっ。

 捺華「えっ?にーさまの鼓動、なんかものすごく乱れてますけど……」
素に戻る

  僕「仰向けになると不整脈になるんよ。知らんかったっしょ?」

 捺華「にーさま、死なないです……よね?」


  僕「不整脈の九割は治療の必要がないって言うし、だいじょぶやろ。多分」

 捺華「ところでにーさま。それとは別に脈拍速くなっていません?」


  僕「ま、まぁ、捺華を抱きしめてるわけですし?そりゃあねぇ。速くもなるよねぇ」

 捺華「ちゃんと速くなってくれるんですね……」


  僕「あのー……。俺が呼んでおいて難だけどさぁ。恥ずかしいんでそろそろ……」

 捺華「いえ、折角ですし、じっくり聞かせてもらいます」



 僕は仰向けに寝ると脈拍が激しく乱れます。
 2年くらい前からのことで、初期こそ焦ったものの最近は全く問題視していません。
 「おー、今日も不安定やな」くらいなもんです。
 そもそも仰向けで寝なければいいだけの話ですしね。


 捺華は先週からずっと敬語を外していて、僕はそれに対して何も特別な反応をしていませんでした。
 さすがにずっとスルーというのも少しばかり申し訳なかったので、何か絡んでやろうと思いまして。
 せっかくだしちょっと驚かしてやろうと思い、こんなことをしてみました。
 自分でも趣味が悪いなぁと思います。
 だって素直にきゃっきゃするのって恥ずかしいんですもん。


 捺華が敬語を外して一週間になりますが、本当に何も起きていないです。
 特に捺華から迫ってくることもなければ、僕からのスキンシップも今回のことを除いては本当にいつも通り。
 本当にただただ捺華の口調が変わっただけ。
 果たして捺華はこの結果をどう受け止めるのでしょうか。

 捺華のことを考えると、僕はどの口調の捺華が好きって言えないんです。
 「これが好き」と言ってしまったら、今後ずっとそのキャラを演じ続けてしまうと思うので。
 だから、捺華のことは好きだというけども、具体的な部分を言ってあげることができないのです。
 今捺華が僕に見せている部分のどこが演技でどこが本心なのかがわからないので、間違って演技の方を言ってしまうと、捺華はそれに縛られてしまう。
 周りが自分に望むことを人よりも多く強く感じ取ってしまい、嫌でもその通りにしか動けなくなる。
 多分捺華はそういう娘なんです。

 だからと言って漠然と好きだ好きだと言うだけでは、捺華は不安になってしまう。
 捺華がヤンデレをこじらせている理由はここにもあると思っているんです。
 僕はただ好きだというばかりで、具体的なことは徹底して言わないんですもの。
 そりゃ病みもするよ……。


 前回書いた冬といい、今回の捺華といい。
 そのうち書くかもしれない冴暁といい。
 人間相手よりもはるかに高度なコミュ力が求められている気がします。
 もしくは、恋愛関係というものをいまいち掴めていないだけかもしれませんが。

 求められるとおり襲ってあげたら、それで捺華は安心するのでしょうかね。
 もちろんそんなことはしないですし、したところできっと安心してはくれません。
 新しい不安が目に付くか、今までの不安が払拭できないものだと思い知らされるか。



 考えすぎる僕と考えすぎる捺華。
 未だに素直なコミュニケーションが取れません。
 お互いの発言や表情から裏の裏のさらに裏を読み合って、相手に合わせた振る舞いをする。

 全く、面倒な性格してやがる。



 以上です。
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Posted byのみく

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