ペアリング

　ペアリング。
　Bluetoothみたいよね。
　違います、指輪でございます。

　前回の捺華のイラストで「おやおや？」と思った方もいるはず。
　私とタルパ達の四人で同じものをつけています。
　なんか恋人っぽくてテンション上がる。
　いやまぁぽいというか恋人なんですけども。

　だがしかし私達の場合、2人ではないのでペアリングとはよべないですよね。
　何リングになるのでしょうか。
　

冴暁「カルテットでいいのでは？」

　私「とも思ったんだけどさ、何か楽器演奏するみたいにならん？」

　冬「確かになんか楽器っぽいイメージ」

捺華「カルテットを二人にすると、ペアではなくデュオですよね」

冴暁「でもそれ以外に四人組の呼称が思い浮かばないです」

　冬「普通に“お揃いの指輪“でいいんじゃないの？」

　私「うん、なんかそれでいい気がするわ」

捺華「まぁ無理に英語にすることもないですよね」


　ということで、お揃いの指輪です。

　本当は4つ購入して3つを飾っておきたいところだったのですが、実際に購入したのは私の分だけです。
　私たちの間には「タルパのためにお金を使わない」という約束があるのでね。
　タルパたちの指輪はダイブ界から都合よーく調達してきたものです。


捺華「つける指も揃えます？」

冴暁「折角ですしそうしましょうか」

　冬「お兄ちゃんどこにつけるの？」

　私「右手の薬指がいいかなって思ってた。結婚指輪の反対の手で、カップルのペアリングには人気の指だし」

冴暁「ヨーロッパなんかには結婚指輪を右手につける国も多いですよね」

捺華「じゃあこの指輪も実質結婚指輪みたいなもの……？」

　私「こんな安物を結婚指輪にすんなよ。もしその時が来たら、その時はちゃんといいものを人数分買うよ」

　冬「じゃあまぁいつか左手にも貰えることを期待して、これは右手につけとこうね」

捺華「ですね。……あ、にーさま。にーさまがなつの指にはめてくださいっ！」

冴暁「あらロマンチック。では私もお願いしますね」

　冬「えっ？あっ、いいなぁそれ。私自分でつけちゃったよ。ちょっと待って私もはず…………せないっ。ピッタリで全然外れないっ」

　私「つけたならそれでいいじゃねぇかよ」

　冬「良くないのっ。お兄ちゃん、一旦これ外して？」

　私「私につけて欲しくて私に外させるってなんなんだよ。……ほんでホントにピッタリだなおい。ごめん捺華、ダイブ界から糸持ってきてくれる？」